続続・よいこの1日  -

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No.0

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03

31

22:31
Tue
2009

No.0436

白谷小屋模様

扉を開けるとガランとしていて、トイレの臭いがする今夜の寝床は
足を踏み入れると左側の奥まった所にガラス戸があり、
登山靴が3~4足散らばっていた。
右側には広いスペースがあり、その奥にドアが2つついている。
奥の方は靴が2足、手前は1足あったので
手前のドアを開けてみるとでっかい2段ベッドの1階におじさんが陣取って本を読んでいた。
こんにちはと挨拶を交わして私は2階部分に登った。
よかったトイレの臭いはここまでは届かない。

IMG_0142.jpg
 明るいうちにと寝床を作っていると
 おじさんは口でコロッコロッと音を鳴らしながら
 ご飯の準備を始めた。

 時々、窓の外に人影が写り、
 後から続々と人がやって来る気配はあるものの
 だーれもこの部屋には入って来ない。


散歩でも・・・と思って外に出ると、ドアの前の広いスペースに銀マットが4~5枚敷いてあった。
隣のドアのスペースを覗くと、そっちには寝袋が2つ、セッティングされている。
外に出ると、どうやって上がったのか玄関のすぐ右側にある結構な高さの台の上で
おじいさんが正座をして作業をしており、一瞬妖怪かと思った。
小屋の前のテーブルではカップルが1組、並んでパンを食べており、
その反対側では若い殿方集団がわいわいとカレーを作っている。

カップルがふいに、部屋の中の様子を聞いてきたので
私のいる部屋は赤の他人のおじさんと2人だけでまだまだ十二分にスペースがあると
力強く説明すると、カップルは「向こうの部屋は知り合い同士みたいだしね」と相談している。
"そうそう、部屋の外のスペースはトイレの臭いもするしね"と心の中で相槌を打った。
が、結局そのカップルはこちらの部屋に足を踏み入れることなく
翌日の早朝、まだ暗いうちから宮之浦岳登山に向けて出発していったのである。

さて、私は宮之浦岳までは行かないつもりなので
明るくなるのを待ってから7時ごろ出発することにした。
荷物を背負って外に出ると隣の部屋で寝ていたらしい男女2人が
寄り添ってガッツリ昼食みたいなお弁当を食べていた。

出発してすぐに大きな木があり、何だこれはと感動して写真を撮っていると
同室で寝ていた口クラッカーのおじさんがいつの間にか追いついていた。
「おじさんも宮之浦岳まで行くのですか」と尋ねると、
「いや私はゆっくりです。ゆっくりゆっくり・・」と言いながら行き過ぎていった。
行くのか行かないのかわからないがとりあえずゆっくり行くらしい。
もう一枚写真を撮っている間に、彼の姿は見えなくなっていた。
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03

29

23:56
Sun
2009

No.0435

100円とホイッスル

はっっ。
と、起きると朝の6時だった。
隣で寝ている友人Y殿を揺さぶり起こし、
「しまった6時だ6時だよーぅ。Y殿、泊めてくれてありがとう。私、もう行くー」
と、飛び出した。
Y殿は目をこすりながら下まで送るとかせめて顔くらい洗って行けとか言ってくれたけれども
朝も早いので玄関までで送りは結構、顔は空港で洗うからと辞退し、
平日に泊めてくれたお礼もそこそこに伊丹空港へ向けて出発したのである。
3月25日の早朝の話。

IMG_0062.jpg


さて、ところ変わって屋久島到着。
私はこれから白谷雲水峡とやらへバスで行くのである。バスで。
念のためもう一度言っておく。バスで行くのだ。
とりあえずやまのぼりに不要な手荷物を宿へ送ってもらう手配をし、バス停の時刻表を覗くと
1時間後までバスはなかった。
しかも「27日はストライキしますよ」の張り紙を時刻表の上に貼ってある。
27日は下山の日なのに困ったなと思いながら再び高速船降り場へと引き返し、
停まっているタクシーの窓を叩いた。
もしもし、白谷・・・うんすい峡ですか。まではいくらですか。
おじさんはうーいとあくびをして、えーとえと、2600円ですよと言った。
1時間も待つくらいならタクシーでいいやと乗せてもらうことにする。

ほんとはね、バスで行きたかったんです。ところでストライキってほんとですか。
と、尋ねるとタクシーはかかかと笑って毎年やるお祭りみたいなもんだからナイよと言った。
ところで下山のバスはたくさんあるのに登りのバスはあまりないみたいですがと聞くと、
タクシーなのにバスの話ばかりするもんで気を悪くしたらしく今度は聞こえないフリをされた。

タクシーは、著作権の関係でお金払わないといけないので取り払われてしまい、
今は「もののけ姫の森」の看板がないことや新しい名前をつけなきゃということ、
大きなサルに襲われることなどを取りとめもなく話した後で
「お姉さんは一人だからコレをあげよう。吹けばあの山まで聞こえるからね。」
と、谷の向こうにある山を指差しながら銀色のホイッスルをくれた。

せっかくもらったホイッスルをなくさないようにかばんに付け終えた頃、登山口に到着。
「登山届はあそこにあるから必ず出してくださいよ。
あ、この筒は協力金300円ね。・・・払わなくってもいいけど。」
と一通りの事を教えてもらう。
ポケットを探ると小銭がなかったので3000円を差し出すと、
「ハイ、おじさんとはんぶんこ。」
と、500円玉を手のひらに乗せてくれた。

登山届を書いて管理人のおじーさんの所へ持って行き、
さっきタクシーとはんぶんこした500円玉を出してこれしかお金ないと言うと、
おじーさんは「だいじょうぶ。お釣りあるからね」と200円を手のひらに乗せてくれた。
もらったポストカード付き領収書(領収書付きポストカード?)に記念スタンプを押して
行ってきますとおじーさんに手を振って登山道へと歩き出す。

今日はこれから白谷小屋まで向かうのである。
03

17

22:30
Tue
2009

No.0434

鼻と耳のはなし

病院はとても天井が高く、何と言うか銭湯のようである。
建物の高さの1/3くらいまでの所で人々が動いており、残りの2/3は空いている。
しかも一つの大きな部屋をパーテーションで区切って使っているので
学校の健康診断で体育館に来たような感覚に陥る。
目の前には壁に向かって古そうな吸入機(?)が5台くらい並んでいて
2~3人のおっさんが壁に向かってまばらに座っている。

耳に"ろうと"のようなものを入れられて先生は「ふむ・・・」と考え込んだ。
「鼻を見せてもらいますよ」と言いながら"ろうと"を置き、
手に取ったものはアリクイの舌のような機械。
それを私の鼻に入れる気か!!と思った次の瞬間には入っていた。
先生は「ふむ・・・」とまた考え、今度は「喉を見ますよ」と柄の長い綿棒を取り出した。
「ははぁ。。。耳じゃなくてここじゃないの痛いのは」と、先生がその綿棒の先っぽで
喉の奥の上の方をちょいちょいと触ったので、びっくりして咳き込んだら咳が止まらなくなった。
ティッシュで涙を拭きながら「先生、それは普通に痛いです」と抗議すると
「えへん、耳の検査しときましょ」と言ってぷいっと向こうを向いてしまった。

体育館を出て、連れて行かれた別室には机とパイプ椅子と機械が置いてあり、
トイレの個室みたいな小さなその部屋はとにかく寒い。
「荷物はそこに置いてくださいねー」と優しく看護婦さんが言ってくれたものの、
「そこ」がどこにあるのかわからずオロオロしていると
「ソコ・・・」と、指差したのは部屋の隅に置かれた、ボタンがいっぱいついた機械の上だった。
「私のかばん、重いんですけどスイッチ入ったりしませんかね。。」
と言ったが看護婦さんは問題なしと笑った。

プーとかポーとか音が鳴るとボタンを押す耳の検査をした後、
再び体育館へと連れ戻された私は、
「一応鼻を通しておきましょう」と、壁に向かうおっさんの2つ隣に座らされた。
「消毒してありますからね」と言いながら看護婦さんが箱から出したものは
指を2本揃えたような形のゴム人形みたいなものである。
それを吸入機のチューブに装着し、2分間鼻に突っ込んでいなさいとの指示を受け、
どうしてしなければいけないのかわからなかったが断る理由もないので従う事にした。
他人と並んで「カトちゃんペっ」みたいな格好で壁に向かうのは非常に屈辱的である。
鼻が痛くてここに来たわけでもないのに、
アリクイの舌や人の指型のゴム人形を鼻に入れられ、どうも納得のいかない気持ちになった。

私が屈辱の2分を耐えている間、後からやって来た隣のクソガキ殿は
吸入を嫌がり泣き叫んでいた。
そのまた隣のおっさんに「痛くないぞ。ホレおっさんを見てみな。」と励まされ、
それでも頑なに固辞し続けるクソガキ殿がほとほと嫌になったのか
先生がやって来て、「いいよいいよ今日はやらなくても。
でも今度来る時はやるんだぞ。約束だぞ」と、優しく語りかけた。
コクコクと頷くクソガキ殿は、きっと二度と来ないもんと思っているに違いない。
だって私もそう思っている。

吸入が終わり、再び診察椅子に座ると
「耳はどこも悪くありません。強いて言うなら鼻が悪いのでその影響でしょう」
と、結果を教えてくれた。
鼻なんて風邪の時以外は詰まってませんときっぱり言ったが
「えっなにそれ。あなたそんなに鼻悪いのに気づかなかったの。相当詰まってますよ普通より。」
と、ちょっと椅子から立ち上がって驚いた。
そしてアリクイの舌が金属になって再登場し、鼻から耳に空気を通しますからと
強引に耳に穴の開いた栓を入れられた。
アリクイの舌から猛烈な風を2回ほど吹き込まれ、そのたびに先生が「ねっ」と言う。
とてもじゃないけど同意できず、この拷問はまだやるのですかと涙ながらに訴えると
じゃあもうやめるよとスネたように言い、私はあっけなく診察室から追い出された。

薬出しときますと言ってもらって帰った薬は
「鼻汁を出やすくします」の薬と「痰の切れがよくなります」の薬、
そしてどこの病院でも必ず出てくる、飲むとお腹が張る痛み止めの薬と胃薬のセット。
鼻汁はもともと「ない」と思っていたし飲んでも別に何も出なかった。
痰なんてはなから「切れが悪い」なんて言ってないというか痰はない。
痛み止めと胃薬は耳が痛いからくれたのだろうが
お腹の張りと耳の痛みを天秤にかけるとどうも飲む気になれなかったので友人にあげた。
あれから5日、夜の雑音は未だ続いている。
03

12

21:51
Thu
2009

No.0433

耳と鼻のはなし

耳の異変に気づいたのは、1週間前かそれとも2週間は経っているだろうか。
寝る前にベッドに入って参考書を読んでいると(試験勉強中なのである。)、
シャガシャガシャガ・・・・・と、右耳で音がしていた。
お風呂に入った時に水でも入ったかなとあまり気に留めなかったが
それから毎晩、夜になるとTVの砂嵐のような風が吹いているような雑音が
右耳だけ聞こえるようになったのである。

痛いわけでもなく、翌朝目が覚める頃には止んでいるので
日中はまったく忘れているのだが夜になるとやっぱり音がする。
その音は日を追う毎に大きくなっていき、
遂に昨晩、あまりの音の大きさになかなか寝付けず、耳の奥に痛みを感じるまでになった。
要するに、音が大きくて眠れないのをいい事に夜更かしをして
朝起きるのが面倒になり、遅刻して会社に行きたい。と、そういうわけである。

実は私、耳を患った事がない。
アレルギーで軽い鼻炎を持ってはいるが、それが判明したのも他の要因により病院へ行き、
眼科や内科や皮膚科で「アレルギー持ちですな」と告げられただけなので
耳鼻科という所に行ったのは今回で2回目。
1回目は去年だったと思うが、会社の健康診断で右耳が殆ど聞こえてませんと言われて行った。
健康診断の耳検査に毛が生えたような検査を受けた結果は、
「美しい耳の中です。記念に持って帰りなさい」と、
自らの耳の「聞こえ」を表した折れ線グラフみたいなものをもらって帰った。

姉pinguは昔から中耳炎だの外耳炎だの扁桃腺がパンパンだのと痛そうな病気に度々罹り、
よく近所の耳鼻科に通っていた気がするのだが私はどれも罹ったことがなく、
アレルギーで鼻が詰まった時には父上の、
「詰まった方を上にして横になってたら治るのじゃ!」
という言葉を信じて右が詰まったら左向きに、左が詰まったら右向きにと
ゴロゴロ転がりながら鼻詰まりと戦ってきたのである。
そして、幼い頃に両親から教えてもらえなかったからなのかどうかは不明だが、
私には「鼻をかむ」という習慣がなく、鼻の「かみ」方を知らない。
鼻トラブルはひたすら拭うか「詰まった方を下にして横になる」かのどちらかだ。
無論、鼻の話題で必ず(?)出てくる「鼻をかむのに失敗して耳がキーン」は未知の世界。
よって、この世に生を受けて二十数年、耳鼻科は私にとって無縁の世界だったのである。

皮膚科に行くように気楽な気持ちで耳鼻科へ行き、待合室で座っていると
診察室からは子供達の猛烈な叫び声が漏れ聞こえてきた。
私は立派なオトナなので、気にせず自分の番を待つ。
名前を呼ばれ、診察室に入るとそこは何とも異様な光景だった。

そして30分後、二度とこんな所には来るもんかと固く心に誓い、
この恐ろしい世界から命からがら逃げ出したのである。

つづく。
03

09

22:15
Mon
2009

No.0432

改心

おかーしゃんはどちらかと言うと、他人に左右されやすい性格である。
ある時私が庭においてあるでっかい石に蛇がいると告げると
翌日には岩の前に座ってお経を読んで払っていた(「住人」参照)。
またある時、庭のアロエがメデュウサの頭のようにめらめらと生えてきて怖かったので
きっと何かとんでもないものが中に隠れ住んでいる気がすると仄めかすと
その日の午後、当該アロエは丸坊主になっていた。

さて、食べ物にはあまり頓着せず何でも食べる私ではあるが、実は肉類があまり得意ではない。
食卓に出てくれば残しはしないが、
本当のことを言えばおかずに肉がメインで出てくるとちょっと落ち込んでしまう。
そしてそれはおかーしゃんも同じである。
2人とも好きではない肉類がそれでも食卓に並ぶのは、
おかーしゃんがバランスを考えてのことなのであるが、
二人して「肉か・・・」と肩を落とすくらいならメインに持ってこなければいいのにと思うこともある。

ハンバーグとか、一人ずつの個数が決まっている肉料理はまだいい。
問題なのは、肉じゃがとかすき焼きとかカレーなど大皿や鍋に潜む肉類である。
こういった類の料理が出ると自分に割り当てられた肉の量がわかりにくいため
結局肉だけが最後まで残ってしまうハメになる。
2人とも食べないのだからあまりたくさんの肉を入れないよう進言する私に対して、
2人で1人前も食べられないくせに2人前の肉を投入したいおかーしゃんの言い分は
「肉は食べたくないけど肉を入れた方がダシが出てンマイのだ」
というものである。

今夜の晩御飯は鍋だった。
おかーしゃんは、相変わらずたくさんの肉を鍋に入れ、
白菜だのこんにゃくだのシイタケだのにせっせと箸を運んでいる。
「肉もお食べなさいな」と言う私に、
「食べてますよ」と、ツンとした返答をしながら豆腐に箸を突き刺した。
むむぅと考えて、私は鶏肉を箸で挟んで反論する。
「おかーしゃんは、ダシを取っているから肉は食べなくともムダになっていないと言うけれども
この鶏さんはダシを取られるためだけに死ぬと知っていたら絶対嫌だと言うはずであります。」
エノキを摘み上げながらおかーしゃんは、
「だから食べてますってば(・・・ダシで)」とそっぽを向いた。
「いいや、カレーやシチューの肉をいつも避けているのを私は知っているのであります。
おかーしゃんは毎日、先祖の供養とか何とか言って念仏唱えているけれども、
自分の舌を満足させるためにウシさんや鶏さんを殺してダシだけ取って肉を捨てながら
自分の先祖だけ成仏してくださいと大事に祀りあげるなんて高慢であります。」

今日の鍋に肉は残らなかった。
明日の朝、神棚に「ウシ」「豚」「鶏」「魚」などと墨で書かれた札が
じーさんの名前の横に恭しく並んでいたらどうしようと私は今、ちょっとだけ心配している。
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