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続続・よいこの1日  -

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09

20:34
Wed
2008

No.0347

町歩き

小樽運河

小樽での最初の仕事はドコモショップ探しである。
方向音痴の私は道に迷った時に宿に電話しなくっちゃなので
普段はケータイ不携帯者と言われるがこういう時はちゃんと携帯するのである。
が、充電してくるのを忘れたため充電器を求めなければならない。
大きな通りを縦横無尽に歩きまわり、小樽駅の前で見つけた。
ただ、今日はもう閉まっているので明日の朝一番に駆け込むことにする。

いくら暖かいと言えどもこの気温、私には冬の寒さである。
久しぶりに手がかじかんでしまい、夜道を一人で歩きながら
手袋持ってきたのに宿に忘れたことを悲しんだ。


ヴェネチア美術館岩永時計舗


2日目はまずドコモショップである。
充電器を買い求め、ポケットに入れて歩き出す。
さあ、町並み拝見・・・と言いたい所だが歩き出して30分も経たぬ間にイヤになってきた。
数歩歩けばタクシーのおっさんに捉まり小樽の海岸は素晴らしいので行こうと勧誘され、
また数歩歩けば人力車のにーちゃんに小樽運河は広いので
遠くへ連れてったげるから早くボクの後ろに乗りなさいと勧誘される。
交通機関を使って遠くへ行けばきっといいもの(場所)があるのは確かなんだろうが
こうしつこいと意地でも遠くへなんか行くもんかと天邪鬼を発揮。
そこで、観光はやめてお土産探しに没頭することに決めた。

お昼前、せっかく北海道に来たのだから
1食くらいはおいしいものを・・・と思い立った私は
少しでもお腹を減らそうと町中を歩いて店を探した。

なかなか入りたいお店が見つからず、
歩きすぎて思った以上にお腹が空いてしょぼくれていると
交番(?)の前で「こらっ!」と呼び止められた。
スイマセンスイマセンと振り返ると、おっさんが立っている。
おじさんは交番の前に貼ってあるヒゲ面のお巡りさんのポスターを指差しながら
「貴方は素敵なので逮捕します・・・」
というポスターに書かれた文言を読み上げた。

 ―出世前広場には行きませんか。
 ―(あなたがいるから)行きません。
 ―このポスターの前でみんな写真撮るのであなたも撮ってあげよう。カメラをお貸しなさい。
 ―イエ、写真に写ると寿命が縮みますので私は結構・・・

苦笑いをしつつ、お腹も空いたしあまり関わらないでおこうと早足で通り過ぎようとしたら
そのおっさんが後からついてきた。

 ―お一人ですか。
 ―えっ。お一人です。
 ―どこから来たのですか。
 ―babar県より参りました。
 ―ほう、私は生まれも育ちも小樽なんです。
 ―そうですか・・・
 ―で、おいしーものは食べましたか。
 ―ええ、先ほどたくさん食べてお腹いっぱいになりました。
 ―あ、そう。じゃ、楽しんでくださいね。

50mほどおっさんとご一緒したが、彼は諦めてまたポスターの前へ帰っていった。
ああ、お腹が空いた。

願いの叶う木光と香りの館出抜小路

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