続続・よいこの1日  -

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09

26

22:50
Fri
2008

No.0412

宿について―後編

5・6泊目であるタビンのロッジはとても広かった。
テラスにソファ、ベッドが2つ、机と椅子、部屋干し用の物干し竿、姿見、
その上、でんぐり返りが3回くらいできるスペースがあった。
今まではドアを開けるとベッド。ボロボロ。以上。という具合の宿だったにも関わらず、
皮肉にもこんなジャングルの中の宿がこの旅一番の豪華さを誇っていたのである。
そして最も感動をくれたのは、5日ぶりのお湯が出るシャワー。

しかし、気に入らなかった事が一つだけある。
早朝トレッキングから戻ると、ロッジはベッドメイキングの最中だった。
シーツを抱えた婦人とすれ違い様にこんにちはと挨拶を交わして自室に戻ると
彼女の忘れ物なのか、私の部屋のドアに合鍵が刺さっていた。
・・・何とも無用心な。
後で事務所に文句を言いに行こうと思いながら鍵を引き抜いた。

部屋へ入り、しばらくするとドアをノックする者があった。
開けるとさっきの彼女が立っていて、ドアに鍵が刺さっていなかったかと聞く。
もしかしてコレかと鍵を見せ、気をつけてくれないと困るじゃないかと注意した。
彼女は、隣にシーツを取りに行ってすぐに戻ってくるつもりだったから・・・
と、言い訳をしつつも素直に笑顔で謝った。
いつもの私であれば、笑ってないで反省している態度を見せろと激しく怒るところだが
あまりにも感じのよい話し方とかわいい笑顔の彼女に私はとても怒る気になれず、
「ハイどーぞ。じゃあまた後で・・・」なんて言いながら鍵を渡したのである。

まあ、こんなジャングルの中で数人の従業員と観光客以外の不審者が
仮に外から侵入したとしても恐らくサルくらいなものだろうと楽観的に考えたのだが、
高級リゾートを誇る割にツメの甘いホテルであるなと
鍵を放置した当の彼女ではなく、施設の運営体質に若干幻滅したのである。

さて、2泊以上一所に留まる際、まず最初にするのは洗濯だ。
いつものようにTシャツやら靴下やらをざぶざぶ洗っていると
蛇口から出てくる水の色が茶色であることに気づく。
しまったこの水で歯磨きしちゃったよ・・・といやーな気分になるも
次の瞬間にはまあ飲まなければ問題ないかと思い直した。
初めての海外個人旅行でサファリツアーに行った時に
水に当たるのが嫌でミネラルウォーターで歯磨きをした記憶がふと蘇り、
何だか私も強くなったものだなとしみじみ思った。

ロッジはマウンテンサイドとリバーサイドにそれぞれ10棟ずつあり、
私はリバーサイドロッジの10番、つまり拠点となるフロアから一番遠い端っこだった。
ロッジまでの渡り廊下としてボードウォークが伸びているのだが、
このボードウォークは雨に濡れるととにかく滑る危険極まりないものだった。
足の裏にバナナの皮か石鹸を貼りつけて歩いているようなもので
気をつけなければ、いや気をつけていてもとにかく激しく滑るのである。
いっちょまえに手すりがあるにはあるが、この手すりはもっと危険で、
かの恐ろしい"fire ant"が彼らの渡り廊下として我々と並んで歩いている。
よって手すりに捉まるという事は、ヤツに噛まれる事と
噛まれた拍子に滑って転ぶ事という、2つの痛いリスクを負わねばならない。
つまりここは、最も豪華にして最も試練の多い宿なのである。

タビンでの滞在を終え、私はラハ・ダトゥという小さな町に1泊する事にした。
飛行機で一足先にKKへ戻る学生2人を空港で見送り、
Mr.Mに予算を告げて探してもらったホテルは生憎部屋がいっぱいで泊まれなかった。
そこで、そのホテルの傍で一番最初に目に付いたホテルを訪れると
メニュー表を出してどれがいいかと聞いてきた。
シングルを頼むと、シングルはいっぱいでこれしかないとフロントの女の子が指したのは
クイーンサイズのベッドにエアコン付きの部屋で値段はシングルよりも10リンギ高かった。
一人であれば他所へ行くところだがMr.Mをこれ以上付き合わせるのは
申し訳ないと思い、じゃあそれでいいとシブシブ承諾した。

VENUS HOTEL1泊目のホテルも同じシチュエーションだったので
この国のホテルはどうしてシングルの部屋を
貸してくれないんだと腹が立ってきた。
彼らは当然の事のように一杯だというけれど
1泊目のホテルもここも人の気配が全くない。
しかもガイドブックにさえ載らないようなこの町で、
一体ホテルには誰が寝泊りしているのだろう。

後日、この胸の内をKKにいるG殿にこぼした所、
一人しか泊まれないシングルルームを
一人客に貸さないわけないでしょと笑われた。
確かにおっしゃる通り。

よって、この国のホテルには、シングルルームは1部屋とか2部屋ずつくらいしか
恐らく存在しないのだろうという結論に落ち着いたのである。

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