続続・よいこの1日  -

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08

05

22:46
Thu
2010

No.0523

小路で迷う

CRW_4455.jpg

ちょっと前の「歩き方」には“少年”と書かれていた、
今は立派な青年である端正な顔立ちを持った色白のインド人は名前をN殿と言う。
ハーフのM嬢は彼のバイクの後ろに、我々2人はN殿が交渉してくれた
サイクルリキシャーに乗ってバラナシの街へと向かった。
宿も決まっていない我々にN殿は、M殿の部屋しか手配してないけど
よかったら君達の部屋も用意すると言ってくれたのでお言葉に甘えて
M殿の隣の部屋を取ることにした。
「あ、それとこの部屋はエアコンないけどそれでもい…」
「エアコン要りませんからその部屋お願いします!」
N殿が言い終わらないうちに力強くそう答えると、
彼は目を丸くして「あ…そう。ならよかった」と言った。

突然、部屋を用意してもらうことになったのでまだ掃除ができていないとのことで
宿の前にあるカフェで座って待ち、30分程経ってからようやくチェックイン。
N殿の話によると、停電は多いがこの宿はバッテリーがあるから
ファンや電気がまったく止まってしまうことはないとのことで安心である。

さて、まだ日は高いが昨夜は寝台列車泊だったので、
取りあえずシャワーを浴びて洗濯をし、夕方くらいまで宿でゆっくりすることにする。
M殿の部屋にはシャワーもトイレもついているが我々は共同風呂、共同トイレである。
お世辞にも清潔とは言い難いがシャワーを浴びれるだけでも有難い。

共同シャワーは、高い位置に蛇口がついているタイプのもので、
シャワーと言うよりはむしろ打たせ湯と言った感じである。
お湯は出ないが何せこの暑さなので、適温のお湯となった水が夜になっても冷めずに出てくる。
しかも申し分のない水量で、まさしくお風呂に入った!という爽快感を味わえることもあり
周りが少々汚くてもまったく問題はない。
が、2日目になると宿の人が気を利かせたのか蛇口にシャワーヘッドが取りつけられた。
このシャワーヘッドが曲者で、ちゃんとついていないもんで出てくる水の半分は
あらぬ方向へ飛んでいってしまうという事態となった。
取り外そうにも手が届かず、2日目からは仕方なく下についている蛇口を使うハメになる。

シャワーを済ませた所で私は自分の水が残り少ないことに気付き、
G殿が洗濯をしている間に水を買ってくると言い残し、一人で宿を出た。
入り組んだ路地が続く道を歩いて小さな商店を見つけ、水を買う。
店主にコーラはいらないのかと聞かれたため、コーラは要らないが
フルーツのジュースをもらうとペットボトルのマンゴージュースも購入した。

さあ宿に帰ろうと歩き出したものの、気がつくとまったく通ったことのない道にいた。
引き返してさっきの商店からやり直そうと思うも、今度はその商店さえも辿りつけなくなった。
これは…もしかしなくても道に迷っている。
ああ、3分前に通った道を覚えていないなんて私にはよくある話ではあるが
ただ水が買いたかっただけなのにこんな所で迷子だなんて冗談じゃない。
お金も殆ど持ってないし携帯電話もない。知ってる人もいない。
もう泣いてしまおうかと思いながら適当に歩いていると、
さっき宿の掃除ができるまで待っていたカフェの前に着いた。
おっと宿までもう少し、がんばれ私。
そう自分を励ますものの、宿の入り口がどんなだったか忘れてしまい、
このカフェの周辺をまたふらふらと彷徨う。

一人の土産物屋が声をかけてきた。
土産物なんて探してない、私は宿へ帰るのだと言っているのに
まったくしつこいインド人が寄ってけ寄ってけとうるさい。
暑いし宿がわからず焦っている私は腹が立ってきたので握っていた小銭を見せて、
「お金はこれしか持ってない。これで買えるものがあるなら持って来な」
と言ってみると、インド人はオウオウと言いながら遠ざかって行った。

さて、一人になってせいせいした所で相変わらず私は宿がわからない。
カフェの周辺をまた歩いていると今度はぽっちゃりした少年がやって来た。
相手にすまいと無視をして通り過ぎようとしたが、彼は
「さっきから同じ所を歩いてるけど道に迷っているんでしょう」
と、こう言った。
そうそう宿に帰りたいのに宿がわからないのだと答えると、
彼は何ていう名前の宿かと尋ねてきた。
「それは…知らない」
そうだ。宿の名前も知らないんだった。
少年はえぇぇぇーとのけ反っている。
きっとこの少年もお手上げでオウオウ言いながら遠ざかっていくだろう。

が、この少年は非常に親切で、
「わかった。じゃあどんな宿だったか何か特徴を言ってくれたら考えてあげる。」
と言ってくれたので、宿の中は水色の壁だったと答えると、
「ああ、そこなら知ってる。連れてってあげるというかそこだよ。」
と、カフェの斜め前にある四角い入口を指さした。
そうだった。カフェの斜め前だったことを忘れてた。
一緒に中へ入り、ここで間違いないかと言われ、間違いないと告げると
自分はこの宿の隣で紅茶屋さんをしているのでよかったらまた寄ってと言い、
良かった良かったと帰って行った。

宿の人は私に、次から外に出る時は必ずこれを持って行きなさいと名刺を2枚くれた。

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08

06

edit
ケニー [No.3722 - 02:00 2010]
ケニです。

インド日記、楽しく読んでます。
すごいですね。なんか本当にスラムドックミリオネアみたいな感じなんでしょうかインドって。子供が物売り歩いたり、胡散臭いお茶がでてきたり、、なんだか不憫ですが楽しそうですね! なんかインドって私にとってレベルが高い国というか、旅が空手だと黒帯の人が行く国ってイメージがあります。mixbabarさんは色々な場所に行かれていて、まさに旅のプロなのでしょうね!
うらやましいです!お腹壊さない程度にboa sorte!
08

07

edit
mixbabar [No.3723 - 11:32 2010]
>ケニー殿
こんにちはー。
旅行記はいつも以上に長文なのに
読んで頂きありがとうございます(笑)

インドは私も最初はすっごく怖くて
かなりひるんでたんですが、
いざ行ってみると、全然…と言えば語弊がありますが
怖い国ではなかったです。
私は毎回、短期旅行者なので
旅慣れているとは言えませんが…(笑)

インフラがまだまだなので不便な部分はたくさんありますが
急速に発展しつつあるインドは、数年後には
まったく変わってしまっている可能性も大いにあるので
今のインド、一度は行ってみて損はない国です!
08

11

edit
けにお [No.3724 - 01:36 2010]
こんばんは。
旅行を楽しくしてくれる邂逅があったり、世話を焼いてくれる
インド人が何人も寄ってきたり、話題に事欠かないねー。
日本の日常生活では周囲の人がこちらの行動を見ている事も、話し掛けてくる事も少ないから、
こういう話には人間味を感じるわ。迷子も一興ですな。
08

14

edit
mixbabar [No.3726 - 11:37 2010]
>けにお殿
こんにちはー。
殆ど歩いてないけど女性は奥ゆかしくて特に親切でした。
何かと寄って来る人達ってうっとうしい時もあるけど
こういうのが旅を楽しくしてくれるんよね。
しかしインドは人多すぎ(笑)
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